LTAD

長期アスリート育成モデルとは

このブログのタイトルでも使われているLTADは、Long Term Athlete Developmentの略です。

「長期的なアスリート育成」とも訳されることもあるこのコンセプトは、優れた競技アスリートを長期プランで育てるためのモデル、という解釈がされてしまいがちですが、それはあくまで一つの側面に過ぎません。

LTADとは何かを簡略に説明します。

1995年、カナダのスポーツ科学者のIstavan Balyiによって、心身の成長プロセスを考慮に入れた4段階のモデルとしてLTADは提唱されました。スポーツプログラムの質を向上させることによってトップアスリートを”含めた”すべての参加者がそれぞれのポテンシャルに気付き、それを最大限に活かせるようにするためです。そして2005年には「7段階」のより実践的なモデルへと発展しました。

7のActive for Life(人生を通して活動的であること)が4-6までを包括している上の図を見ると、前述の「7段階」という表現は正しくない事が分かります。また、ピラミッド型ではない事にも気付いたでしょうか。
Balyiが提唱したLTADモデルには、「パフォーマンス面」「参加面」の二つの側面があり、前者のみに焦点が当てられていたら三角形の図になっていたはずです。全ての人が人生を通して活動的であること(Active for Life)が一番大きなゴールとして掲げられており、それ故にピラミッド型ではなく四角い形になっているのでしょう。

1995年に提唱されたLTADは新しいコンセプトではありません。それが今、スポーツ先進国と言われるアメリカで見直されていることには理由があります。そしてそれは日本のスポーツ環境にも当てはまると考えています。

当サイトでは、全ての人が人生を通して活動的であること(Active for Life)を目指した情報発信をしていきます。