LTAD

シーズンスポーツスクール体験

滋賀レイクスターズが提供するシーズンスポーツスクール。先月、「君の夢中を見つけよう」と題された説明・体験会に息子を連れて行ってきました。LTADのコンセプトにマッチした同スクールの紹介記事です。

シーズンスポーツとは

季節ごとに異なるスポーツに取り組むことで、このHPで警報と共に何度も取り上げているEarly Specialization、スポーツの早期専門化とは真逆の考え方です。アメリカの高校では、秋スポーツにはフットボール、サッカー、バレーボールなど、冬スポーツにはバスケットボール、レスリング、アイスホッケーなど、春スポーツには野球、テニス、陸上などと、一年を通して参加するスポーツが変わり、掛け持ちをするアスリートも存在します。

こちらの記事では、アメリカのオリンピックアスリートは幼少期に平均して3種目以上のスポーツに参加していた事を紹介しています。

シーズンスポーツに取り組むメリット

滋賀レイクスターズのHPには、以下引用のように説明がされています(引用元)。

  1. 運動スキルや基礎体力の向上
    人間の身体は、「脳・神経系」、「呼吸・循環系」、「筋・骨格系」によって発達の時期が異なります。各系統が最も高まる時期に、発達 を促す運動を行うことが大切です。様々なスポーツの経験を通して、神経系や感覚器(目、耳、鼻、舌、皮膚)が刺激されることで、「動きのコツ」をつかみやすくなり、専門種目を習得する際の伸びにも差が出てきます。
  2. スポーツ傷害の予防
    一つのスポーツだけでは同じ筋肉や関節に負担がかかり、慢性的なスポーツ障害の発生の原因となってしまいます。シーズン毎に行 うスポーツが変わり、バランスよく身体を使うことで身体が成長する時期に起こりやすいケガの発生を抑えることも出来ます。
  3. 自分に合ったスポーツを発見できる
    たとえばサッカーは得意でも野球はまったく出来ないなどということはよくあることです。自分に合った生涯付き合っていけるスポーツが きっと見つかります。また、得意不得意を経験することで、不得意な人の気持ちを理解できお互いを尊重できる人間に成長できます。

異論の余地がありません。この他にも、複数のコーチングスタイルに触れる事ができ、特定のコーチやコーチングスタイルがその子供にとっての絶対的な存在にならない、というのも利点の一つだと思います。体験会の日は前半が陸上、後半がバスケットボールという内容で、同日に2人・2種目の異なるコーチングを見る事ができ、親の立場としても勉強になりました。

スポーツの種類と豪華な指導陣

用意されているスポーツは、バスケットボール、レスリング、陸上、カヌー、卓球、ダンスなど、多岐にわたります。レスリングやカヌーなどは学校教育では体験する機会がなく、それこそ自分に合ったスポーツとの出会いになる可能性を秘めています。今月からはフラッグフットボールが始まったようです。

ツイートの主である西村大介氏は、滋賀レイクスターズの代表取締役COO/GM。アメフト日本代表の選手としてプレーした経験がある方がサポート役に入るという指導者の豪華さは、ロンドンオリンピック代表(陸上)、2017年全日本選手権優勝(カヌー)と他競技の指導者にも当てはまります。

トップアスリートを間近で観察+動作の引き出しが増える+勝敗の重圧ゼロ=身体の賢さ↑

上記のようなトップアスリートでもある指導者の洗練された動きを間近で見る事によって、そのスポーツにおける良いイメージが描きやすくなると思います。複数のスポーツを通して動作の引き出しが増えることは、そのイメージを自分の身体で表現する土台となるでしょう。また、それぞれのスポーツでの成長を確認する場として、試合の勝ち負けではなく「発表会」という形をとっているとの事で、勝敗の重圧を感じる事なくのびのびと取り組む事ができそうです。「身体の賢さ」とも訳されるPhysical Literacyを養う上で、とても良い相乗効果が生まれる環境だと思いました。

最後に

滋賀レイクスターズが提供する「シーズンスポーツスクール」を紹介しました。一言でまとめると、とても開放的で、可能性を育てるスクールです。このスクールに参加している子供は、小学生の内に特定のスポーツで1番になる事はないかもしれません。しかし、その後の可能性は大きく膨らみ、何より人生を通してスポーツを楽しみ続ける土台が築かれると思います。

僕は体験・説明会に参加したので、スクール開始前に前出の西村代表と担当者による説明を受ける事も出来ました。スクール体験は随時受付中との事ですので、興味がある方は連絡をしてみてはいかがでしょうか。

滋賀レイクスターズ シーズンスポーツスクール

(著者は滋賀レイクスターズのバスケットボールチームと仕事をさせていただいていますが、スクールとは無関係なので利害関係は一切なく、純粋に素晴らしいスクールだと思っての紹介記事でした)