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アメフトを専門とする事を拒み、NFL最高のクォーターバックに

先日行われたNFLの優勝決定戦スーパーボールにて、見事チームを優勝に導き、MVPを受賞したクォーターバック*のPatrick Mahomes。彼は競技者としてマルチスポーツの利点を最高のレベルで体現しています。
(*攻撃の選手にプレーを指示する攻撃側のリーダーの役目を負うポジションであり、ほとんどのプレーコールで攻撃の起点となる「司令塔」のポジション -wikipedia)

まずはNFLが制作した彼のスーパーボールハイライト、”MVPのPatrick Mahomesに出来ない事は存在しない”をご覧ください。アメフトファンでなくても楽しめます。

実は、スーパーボールの数日前にワシントンポストの記事を読むまで、彼の事を知りませんでした。その記事のタイトルは”Patrick Mahomes became the NFL’s best quaterback by refusing to specialize in football (Patrick Mahomesはアメフトを専門とする事を拒むことによって、NFL最高のクォーターバックになった)”です。

上記の記事と、もう一つのStarTribuneに掲載された記事の要点をいくつか紹介します。(最初の5つは高校時代のエピソード)

  • 「好きなスポーツは?」の問いに「そのシーズンのスポーツなら何でも」と答える
  • 野球、バスケットボール、アメフトの3スポーツをシーズン毎にプレー
  • 「フットボールをしていた野球選手」と自らを振り返る
  • 父親によると、3つのスポーツの内では野球、バスケットボール、フットボールの順に上手だった
  • 高校3年生の時にフットボールを辞めようとしていたMahomesを母親が思いとどまらせた
  • 様々な腕の角度から正確なパスを繰り出す能力は、野球のショートを守る中で磨かれた
  • プレッシャーの中や、ターゲットを見ずにパスを通す能力はバスケットコートで培った
  • 彼のコーチは、まずはアスリートを育て、次にフットボール選手を育てる、という考え方をしていた

LeBron Jamesがフットボールを、Kobe Bryantがサッカーを、Michael Jordanが野球をしていたというエピソードと異なるのは、Mahomesは早期専門化の波が押し寄せた時代に育ったという点です。周囲のユースアスリートが一年を通して特定のスポーツに明け暮れる中、彼はシーズン毎にスポーツを変えて成長しました。

記事内には、”He learned how to be the best quaterback by not playing quaterback”という記述があります。クォーターバックをせずに、最高のクォーターバックになる術を学んだ、という意味です。

The way you have to find different ways to win, in whatever sport it is, that helped mold me to be the quarterback that I am.
(どんなスポーツであれ、異なる勝ち方を見つける必要がある。それが今のクォーターバックとしての自分を作り上げてくれた。)

ーPatrick Mahomes

記事内では、(瞬間的な予測を必要とする)”attacking”スポーツを複数経験して育つことは、最終的に特定のスポーツを選んだ時の成長速度を高めるという専門家のコメントも紹介されています。

Mahomesの高校時代のバスケットボールコーチは、相手チームがプレスをかけてくるのを歓迎していたそうです。PGのMahomesがノールックパスやコートを横断するパスで見事に対応するからです。同コーチは”He’s just seeing things really before they happen(彼は物事が起きる前に、何が起こるか分かっていた)”といい、今に通じるものがあったと言います。天賦の才は間違いなくあったでしょう。それが複数のattackingスポーツを経験する事で磨かれたのではないでしょうか。

マルチスポーツ・スポーツサンプリングは、その人に合ったスポーツに出会える確率を増やし、スポーツ傷害のリスクを減らし、今回のMahomesのように専門のスポーツを決めた時にアドバンテージになります。

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